サヨナラが繋いだ場所で
SOLが5人になってから、1ヶ月が経った。
あっという間だったように感じつつも、しかし僕の心は大小何度も揺さぶられ、湧き上がる様々な思いが積み重なった濃密な時間であったことは違いない。
7人でなくなったSOLのライブを最初に観た日、僕は覚悟していた以上の大きな"寂しさ"を感じた。
「僕の好きだった"7人のSOL"はもういない」
その事実は予想以上に重く、鋭く、痛く、、
「これは切り替えられるまで時間がかかるかもしれない…」
そう思った。
その翌週、SOLはO-EAST での対バンに出演し、僕も現地で彼女たち5人のライブを観た。
圧巻だった。
広い会場に所狭しと(会場指定の間隔は保って)詰まった観客の、少なめに見積もっても7割ほど(※)が彼女たちのライブに魅了され、熱狂していた。
※1年弱の僕の地下現場経験の中では、めったに見たことがないレベルだ
この光景を見た僕は、"5人で走り続ける"というグループとしての選択を、まずは肯定して応援してあげたいと思った。
SOLのことを好きな人っていうのは、僕のように"7人のSOL"に特別な夢や想いを託していた人だけじゃない。
このグループが根本的に持っている魅力(世界観・楽曲・ライブ)に惹かれている人たちが、こんなにも沢山いることを知った僕は、彼女たちの選択が決して間違いではなかったと思えるようになった。
その日の帰り、あの発表以来一人では聴けていなかったSOLの曲を聴いていた。
遠ざかる距離はかつて 君が立っていた
モノクロの世界が染める未来を 何度も超えてけ
その歌詞が聞こえてきたとき、また一つ僕の心が動いた。
気にすんな この先は 僕らが描いていくんだ
言葉だけじゃ伝えきれないから
"気にすんな"
この言葉は、ともすればマイナスな印象を覚えることがある。
「そんなことはどうでもいいから--」とか「小さいことはいちいち---」とかいう言葉が前に付いて、"無遠慮・軽薄な言葉"というイメージが、僕にはまず思い浮かぶ。
でもこの時僕の耳に届いた "気にすんな" は、全く違って聞こえた。
大好きなはずのものを前に、しかしこれからどんな気持ちで向き合って、何を信じていけるのかと悩んでいた僕の背中に、優しく温かい手が添えられたようだった。
日々進化してくんだ 綺麗な答えじゃなくても
辿り着いた僕らは 明日を探すよ
「"7人で目指したミライ"への道は途絶えてしまったけれど、僕らは歩き続けるから。その先でまた"新しい明日"を探したいから。だから…」
僕はSOLというグループが好きだ。
コンセプトが好き。曲が好き。ライブが好き。メンバーそれぞれが好き。一緒に応援する仲間が好き。この気持ちは、7人でなくなることが決まってからも、一度だって変わることはなかった。
そして、他の誰でもない大好きな"5人"が、今もその好きが詰まった場所を守って、さらに新しい景色を見せてくれようとしている。
だったら、気にすんな
サヨナラが繋いだ場所で
Time is On Your Side
忘れろってことじゃない。どうでもいいってことじゃない。
7人と一緒に過ごした日々の輝きは、今もみんなの胸の中に残ってる。
思えば、このグループで迎えるサヨナラはこれが初めてじゃない。
最初の5人で駆け出した頃の輝き。4人で苦しみながら懸命に生きていた頃の輝き。
6人で一から再出発して積み上げていった頃の輝き。
それぞれの時間の中で生まれた想いや力は、決して"サヨナラ"のたびにリセットされて無くなったりしなかった。ちゃんと今に繋がっている。僕はそう感じている。
最後に、まとめにもならないけれど言いたいこと。
やっぱりオタクのみんなとは、そう簡単に"サヨナラ"はしたくないな、って。
僕はいつでも、あの場所でアナタたちとまた会える日を待ち望んでいます。